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2000年 英国旅日記
【カントリーサイドはレンタカーで・・】
6月7日から14日まで英国出張でした。今回どうしてもパイン家具メーカーを訪ねる必要があり、今年2回目の渡英です。仕事の話は8日に早々に済ませレンタカーでカントリーサイドを訪ねることに、9日から3泊4日の車の旅です。
レンタカーの手配は日本でします、割引があるからで Manchester 空港のHertzです。借りる時に説明があり書面にサインという段取りは日本と同じですが、その説明が何を言っているのか解りません。「リターンは12日の午後6時迄で、何とかは????。」多分、対人・対物などの保険に違いありませんので”Yes,Yesといっておきました。そんな英語力で大丈夫かと友人は心配してくれますが、どうにかやっていけているのが不思議くらいです。レンタカーを借りる時に大事なことは、後から問題にならない様に、「車体に傷がいっているかどうかを係員と一緒に チェックすること」。ところがここのHertzではそれをしていません、返却時も車体のチェック無しです。「駐車場に入れて置きました。アクシデント無しです。」と口頭で言うだけでした。
空港ビルの11階にあるレンタカー会社専用のフロア―に案内され、キーとパーキングを出る時のチケットを渡され、いよいよ出発。車はフォードのフィエスタ1000cc、マニュアル。助手席には家内、後部席には2歳の娘がチャイルドシートにしっかりとベルトをしてイギリスでのドライブがスタートしたのでした。
停車する時早速エンスト、そうだこの車はオートマチックではないのだと気がつき、気を取りなおして再度出発。駐車場から広い道を左折、ウィンカーを出したつもりが何故かワイパーが作動。イギリスでは右ハンドルだから全て同じと安心してはいけません。ここで先程空港の案内所で買った道路地図帳「AZ Great Britain」 の出番です。ナビゲータは家内の役割です。
「これからどう行ったらいいんだ」
「そんな事言っても、今どこを走っているのか解らないわ」
「M56を走っている。左に教会、右にガソリンスタンドがあるぞ。」
「そんな小さいものまで載っていないわよ。さっき買ったばかりなのに、見方がわからないわよ!」
こんな会話で英国カントリーの旅は始まったのでした。
【目指すはコッツウォルズ】
- イギリスの田舎町といえば、コッツウォルズと湖水地方と以前から勝手に決めていました。コッツウォルズはロンドンから北西120km、マンチェスターから南へ約150kmに位置します。この地区にBibury,Broadway,Chipping、Camden Burford等の美しい村々が点在しています。今まで行くのをためらっていたのは、交通の大変不便な所にあるためでロンドンからだと列車とバスを乗り継いで行かなければならず、その本数も少なく、その上、村と村が近いにもかかわらずアクセスするのに時間がかかりすぎるからです。
時間的にあまり余裕が無く一日で3つ4つの村を見て周りたいと云った人には、断然レンタカーがお勧めです。一日借りて£30~£50くらい、ベンツだと£75くらいで借れます。車種も多種多様、日本ではすでに当たり前になっているオートマのパワステに慣れた人には少し戸惑います。オートマチックが出だした頃日本ではクラッチが無いので「ノークラ」と言っていたのを思い出します。とにかくレンタカーは時間に制約されないのが一番です。一箇所でゆっくりしてもいいし、田園風景を見ながらのドライブもまたいいものです。
Manchesterから Stoke-On-Trent, Birmingham へは高速道路 M6を南下して、それから M5を通って約2時間半でコッツウォルズ最初の村Broadwayに着きます。おおむね時速130kmくらいで法定最高時速70マイル(112キロ)を守って走っていません。日本と同様にスピード違反のためのカメラが高速、一般道にも設置されていて、大きなカメラの標識をよく見ましたが、そのカメラがどこにあるのか解らないのです。日本だと大きな箱なのですぐにそれだと解るのですが、注意して運転てもどこにあるんだろうと思っているうちに随分走っていて結局解らず、後から違反切符を送られてくるのではと少し心配です。
高速を降りてA44をまっすぐ行くとBroadwayです。郊外を走って感じることは信号機がほとんど無いことです。その代わりラウンドアバウトによく出くわします。まっすぐ行くときもそこで半周して行かなければなりませんし道に迷うのもこの場所です。この円形になった道が優先なので回りながら行き先の標識を捜すのですが、それが大変。入る時は一旦停止はしなくてもいいももの、何台もの車がビュンビュンと走っていたりすると、縄跳びの中にタイミングよく入るのと似ています。出口が分からずぐるぐると何周も周っているとトラックの運ちゃんに笑われました。これも慣れてくるとIN,OUTがスムーズになってきます。
ようやく村の駐車場に入れたのが、昼頃でした。駐車料金一時間 20P、安い。 【Broadway】
緩やかなカーブを描きながら伸びるHigh Street。
コッツウォルズストーンの壁に三角屋根、木枠の窓に煙突。
そして道に面して、カフェ・工芸品店・雑貨店・アンティークショップなど個性的なお店が並びます。
一時間もあれば十分見て周れる古くて美しい村です。驚きはこの昔のたたずまいをそのまま残してその村で生活している事です。きっと旅行者には分からない努力が、この村の保存の為に行われてきたにに違いありません。【ゴージャス】
当初人見知りをしていた娘が、ようやく慣れてきて、人を見てもニコッと笑みがこぼれ、緊張しなくなってきました。そんな時によく云われたのが「ゴージャス」。最初何のことか分からず、きっと違う人のことを言っているのだろうと、思っていたらどうも我が娘のことらしい。どう、ひいき目に見てもゴージャスとは、ほど遠い顔つきの2才になる子供。もし、子どもの誉め言葉として言うならキュート、プリティー、ラブリー、スイートまでは聞いたことがありますがゴージャスとはイギリス人もなかなかやるものです。
英語で新たに知ったのは、レストランで用意される子ども用の椅子は、High Chair、ホテルでのベービーベッドのことをCotです。Cotは必要ないといっても用意されます。他のヨーロッパの国でも同じことがあり、どうも小さいころから親と一緒に寝ないらしいのです。独立心を養う上でもそうしたほうがいいのでしょうか?日本より、特に我が家より子どものしつけが行き届いているように思えてなりません。そういえば、子どもがおもちゃを買ってくれと泣きわめく光景も見たことも無いし、公共の場で走りまわって迷惑をかける子どもを見かけなかったように思います。飛行機の中で、後ろの座席のオランダ人に注意をされました。娘が座席に立って後ろを見ていたのです。大きな声を出していた訳でもなかったので、そのままにしていたら、私の肩を掴んで子どもをどうにかしろと言っているらしい。それでも旅行中子どものことで注意をされたのは、この一回だけでした。階段でバギーを持つのを手伝っていただいたりと本当に親切にしていただきました。子ども連れだから、不便だとか困ったという思いはし無かったように思います。
ゆったりとした気分でBroadwayの古い街並みを、バギーを押しながら散策してきました。家内はおしめバッグを持って。
【夢を売る】
最初に入ったのが籐のバスケット屋さん。四角いパンかご、キッチンの片隅に置いておきたい野菜かご、花を摘み取りに行く時持って行くような楕円形もの、お皿・カップ・魔法瓶までついたピクニックバスケット、寝室に置いてもいい大きなブランケットボックスなどが入り口から店内の天井まで吊り下げています。ガーデニングするにも少しいびつな形の籐で出来た壁掛け用プランターを使ったら絵になりそうです。
ティーポットが豊富なお店、缶のお店、キャンディのお店、ジャムのお店などが道の両サイドに続きます。それぞれがカントリーの村にふさわしい商品でディスプレイされています。私達はそこで商品と共に「夢」も一緒に買っているのかもしれません。コッツウォルズの地区で一番ショッピングを楽しめるのがこのBroadway村でした。露天でアイスクリームを買ってしばしの休憩。
この魅力はなんだろう。特別珍しいものがある訳でもないのに英国人も含め、世界中から観光客がはるばる来ています。逆にこの村に無い施設とかお店は、数えればきりがない。一見不便そうで時代に取り残された感のある村が実は一番進んでいるのではないだろうかとも思えてくるのが、なんとも不思議です。
感傷にひたっている場合ではない。つぎの村にいかないと、時間がない。パーキングを出て来た道 A44の方向に行こうとすると、村はずれにテディベアの専門店があったりしましたが、次回ということで隣村 Stow-On-The-Wold 方向へハンドルを切ったのでした。【STOW-on-the-Woldは骨董の街】
A44からA424に入って30分くらいで、骨董の街 STOW-on-the-WOLDに着きます。ここも建物がコッツウォルズストーンで出来ていて統一感があり美しい街です。ライムストーンと言ったり、蜂蜜色と言ったりもしますが、いずも歴史を感じさせられるものばかり。イギリス最古のHOTEL(創業947年)「The Kings Arms Hotel」があるのもここです。観光案内書を見ても、17世紀頃のHotelが多いが分かります。骨董店が多いのがこの街の特徴で、Junkのような雑貨店よりアンティークの家具が多いようです。観光客も薄暗い店内を窓ガラス越しに見て周るのです。どうやって持ちこんだのだろうかと心配したくなるような大きなダイニングテーブルとその上の本当にゴージャスな燭台。暖炉、食器棚、本箱などあまりにも古いため黒光りしています。木はマホガニーかオークにちがいありません。
バーミンガムで家具メーカーの人と一緒に昼食をとったパブがアンティーク風の趣味のいいお店でした。まだ3年前に出来たばかりの新しいパブでしたが、内装も壁に飾られている小物、家具に至るまで全てアンティーク。古い物に価値を見出し実用として使っていく、こう言った考えが英国にはあります。日本でもテレビの影響で骨董ブームみたいですが、イギリスは基本的にアンティークが大好きみたいです。今年の一月にロンドンの10ヶ所ものアンティークめぐりをしましたが、地方に来ても、まだまだたくさんのアンティークショップがあり、他にも定期的にマーケットも開かれているみたいで、奥が深そうです。
ロンドンからアンティークディーラーがこのStow-on-the-Woldまで買い付けに来ているらしいと言う情報をキャッチ。将来アンティーク家具を輸入することになればここに来よう。歩いて30分もあれば見て周れる小さな街だが、要チェックだ。それにつけても、この長い地名はどうにかならないものだろうか?【Bourton-on-the-Waterへ】
A429を南下すれば、約6kmで長い地名の「Bourton-on-the-Water」。村の中央にウィンドラッシュ川が流れ、川底が見えるくらい浅く水もきれいで、水鳥が羽を休めています。コッツウォルズの中では、一番観光客も多く英国人の憧れの村だそうです。川に沿って芝生が広がり、そこで寝転がって本を読んだり子供を遊ばせたりゆったりとした時間を過ごせます。ティールームの前庭で、アフタヌーンティーをしてから、私は Mortor Museumを訪ね、家内達は、ウィンドウショッピングです。
水車小屋を改造して、ローバー、オースチン、ジャガーなどのクラシックカーに当時の看板、ガソリンスタンドの給油器まで、これらすべてマイクおじさんの個人コレクションです。最初はもっと整理整頓されていたのでしょうが、収集品が多くなり過ぎてごちゃごちゃのぐちゃぐちゃ。生活館のようなものが隣に併設されていてここもがらくたの山と思ってはいけません、当時を偲ぶ貴重な資料として保管されているのです。入場料の徴収もマイクおじさんがやっています。「車好きの人にはたまりませんなあ」と声をかけると「君も、クラシックカーが好きか。日本からはNHKが取材にきよった、イギリスのBBCにも出たことがあるぞ。」とにこにこ顔で答えます。
【小さな村・Bibury】
B4425に「イングランドで最も美しい村」とウィリアムス・モリスに言わしめたBiburyがあります。Bourton-on-the-Waterから車で約30~40分で、ちょっと見過ごしてしまいそうなくらい小さな村です。他の村と違って駐車場も無く皆狭いB4425沿いに路上駐車。橋を渡って伸びる小道沿いに17世紀に作られた石作りのコテージが連なっています。このアーリントン・ローと呼ばれる一帯はナショナル・トラストの管轄下にあり、村人は保護地区内で生活をしています。【B&Bを探そう】
Biburyを見終わったのが夕刻五時ごろ。B4425をCirencesterに向かって走って行くとすぐにB&Bが見つかりました。Vacant(空室あり)の表示もされているので探すにも簡単です。イギリスに出張の時は、初日と最終日は日本から予約を入れておきますが、あとは現地で探すことにしています。ほとんどが、数室から10室くらいで安くて家庭的な雰囲気の中で泊まれます。B&Bの中でも一階がパブになっているのがINNと云って夜になると地元のひとの社交場にもなっています。泊まったINNの名前が「The Plough INN」で由来は、13世紀ごろの馬小屋を改装して作っているとのこと。Biburyで、17世紀の石の家で感動していたのに、ここはもっと古いのです。【The Plough INN】
階段を上がると、ゲストルームが2部屋と奥にPrivateの部屋があります。多分子供が大きくなって、その使っていない空部屋でB&Bをやっているのでしょう。シャワーは付いていますが、トイレ・バスルームは共同です。部屋は大きく2台のベッドが入り、ホームステイしている気分です。
今日の走行距離は約400km、なれない道で少し疲れたがベッドに横になっていると心地いい。しばらくして一階の食堂で夕食をと降りて行くとパブの方は人でいっぱい。確か泊まり客は私達だけだから、ほとんどが地元の人達なのだろう。ダーツをしていたり、昔ながらのミュージックボックスをかけたり、立ったままでビールを飲んでいたりわいわいがやがや。お酒に弱い者にとっては、この立ってままで飲みながら2時間も3時間も話ができるのが不思議だ。イギリスに行けば、パブでビールの一杯でも飲んできたらと云われるけれども、飲むだけの為に一度も入った事が無い。以前ホテルに泊まったときは、レストランで食事をする前に隣のパブで食前酒をのみながらメニューをご覧下さいと云われ、仕方なく適当に飲んでいたら顔は真っ赤になるは、足はふらつくはで食事どころでは無くなって大変な思いをしたことがあるので、ドリンクと言えばいつもコーラかジュースです。
パブの奥には暖炉があり、冬には実際に使っているのが見て取れます。ロンドンではもうだいぶ前から排煙が空気を汚すとかで使われなくなって、今ある暖炉はインテリアでしかない、というのを聞いたことがあるが、ここのは現役だ。そして椅子とテーブルが云わずと知れたパイン家具だ。何百年も使っているとこんなにもいい味わいになるのかと、思わず触ってみたりいてみる。この形はWheelback Chairといって今でも作られていて輸入可能な椅子だ。旅日記を書いているつもりが、思わず宣伝をしてしまった。
なれない運転で疲れたせいもあり、よく眠れた。朝は小鳥のさえずりと子ども達の通学の声で目覚めた。一階の食堂で朝食だ。既に私達のテーブルは、準備されていてマダムが「パンはすぐ焼くからこのコーンフレークとジュースで先に召し上がれ。
それと卵は何がいい?オチビちゃんはこれでも大丈夫?」といろいろと気を使ってくれる。昨日も夜遅くまで営業していたのにここのマダムも本当によく働く。ここの朝食はボリュームがあって実に美味しい。食堂の天井は高く、壁に昔の農機具が飾られてある。農家の納屋を改装して作るとこんな風になりなすという見本のようなB&Bでした。
今日はBristol経由で昼頃までにBathまで行こう。少し南下してM4に乗って西へ行くとBristolだ。ここには取引先があるので「日本から車で来ると疲れる」と軽いジョークを言って再びM4でひき返しBath入り。御風呂のBathの由来にもなっている観光都市で古くから温泉地として有名なのに温泉に入れないことでも有名。駅名を見ただけでもいかにもと思わせる「Bath Spa」駅なのに日本の温泉町とは違って共同風呂がない。【気をつけよう駐車違反】
Bathで見た駐車違反の取り締まり現場。レッカー車と婦人警官はどこもおなじでですが「レッカーで引っ張っていかれた!」となるところがイギリスでは「レッカーに持ち上げられた!」となります。
スピード違反で捕まったという現場を見ることがなかったが、これがまた皆スピード狂。マウス キャッチ(ねずみ取り)はイギリスでもあるのだろうか、田舎道の片側一車線でもビュンビュンととばしていきます。それもお年寄りドライバーに結構追い抜かれたのにはびっくりです。自宅から車で出勤している私ですがほとんどが追い抜き禁止道路でスピードの出し様がありません。ここでは追い越し禁止ではなく反対車線を走っていたら元の車線に戻るようにと道路上に書かれています。すべてが自己責任で行うのが基本にあります。警察は取り締まっても命まで守ってくれない、自分の身は自分で守らなければいけないというのが交通法規にも表れています。
最低限守るべき規則だけが道路標識になっているので、これが街の景観を壊す事も少ないようです。横断歩道の信号が赤であろうが自分が安全だと思えば、渡ればいいのであって警察官が取り締まる場所ではないのです。目的地に早く行くために作られたのが自動車なのに、「狭い日本、そんなに急いでどこへ行く」と標語が出来るのは何か変です。
【只今改装中】
旅をしていて新築現場は見たことはありませんが、改築中のお店やHOTELはよく見ます。こんな時は店の中のテーブルや椅子を全部外に出してそこで営業します。この様に増改築を繰り返しても元のたたずまいを壊さぬようにとの努力が払われているのです。
イギリスに来てから聞いた話で、カントリーを見て回るといえばてっきり湖水地方か、コッツウォルズと言うかと思ったら、Peak Districtがいいと言われ急きょ予定変更してここにも行くことに。再びマンチェスターまで戻らなければなりません。その東一帯に広がる丘陵地帯にBakewell,Buxton,Ashboune等の村があります。BathからM5でバーミンガムに行き、M6でさらに北上してマンチェスターの手前で高速を降りてA537を東にハンドルを切るとMacclesfield,Buxtonという街だ。Macclesfieldは、以前イギリスから家具を輸入しようと思って最初に来たのがこの街だったのでとても懐かしい。あの社長さん元気かなあ、工場見学させてもらったり、直売店見せてもらって色々とアドバイスしてもらった事など思い出されるけど時間が無いのでそのままBuxtonへ。
BuxtonでPaintedと壁に書かれたショップを覗いてみる。何にPaintとかといえば当然この地方では 家具に描くのだ。店内には、今まで納入した家具の写真がファイルされて何冊も置いてある。奥が工房になっていて、今はWard RobeをPaint中だ。色鮮やかというより、少しくすんだWashed Coloureを使った色使いが素晴らしい。普段使っている家具もペイントで芸術性を感じさせられる。
かつて、この地方は羊毛産業が盛んだった頃の煉瓦造りの工場とか倉庫が今はパイン家具の工場として使われている事も多いと聞く。特に近年オーク材、とかマホガニーを使ったものよりパイン材を使った家具生産が急速に伸びているそうだ。
つぎは、Bakewellだ。街並みを見るというより”ベイクウェル・プディングを食するために寄ってみる。日本のプリンと違って温かく中身がとろけるようで幸せな気分になる。
紅茶を頂きながらガイドブック見ていると、この近くに豪壮な屋敷があるらしいのでついでに寄って見ることにした。車で15分くらいだからすぐそこにあるらしい。
このちょっと寄って見るかが、とてつもない御屋敷にたどり着いたのです。
【CHATSWORTH】
「ガイドブックの表紙」
175の部屋、27の風呂、56のトイレ。広大な庭にイギリス屈指の美術品のコレクションと蔵書。もう言葉がありません。言葉が無いと続きませんので敢えて書きます。屋敷と庭を維持するのにフルタイムで66名が、パートで23名、夏場は更に100名が合流してここで働きます。とガイドブックに書いてあります。
これがデヴォンシャ-公爵個人のお家です。
今まで見てきたカントリー風の家だったら、こんな所に住みたいとか建てるのならこんな感じがいいとか色々と思うものですが、ここまでくるとなにもかもに圧倒されそんな感慨もどこかに吹っ飛んでしまいます。私道に入るとそこから広大な土地が無限に広がっていきます。ゆっくりと車を走らせていくと左手にお屋敷が見えてきます。
邸内にはRembrant,Gainsbouroughなどの絵画や彫刻がどの部屋にも廊下にも階段にも飾られて、日本の美術館より多くの所蔵品がPrivate art collectionとして一般に公開されているのです。そしてレストラン、ギフトショップ、バーまであって邸内見学だけで1時間はかかります。庭に出で見ると羊が放牧してあり鶏が放し飼いです。この鶏が普通とちょっと違います。良家育ちの為か、はたまた御食事がいいのかまるまると太っていて足も見えないくらいです。
同じ敷地内にFarmhouse ShopとGardeningのお店があります。Farmhouse shopには乳製品やジャム等ここで収穫されたものが中心に売られていています。一方のGardening shopはロンドンで見た同じようなお店よりずっと規模が大きく豊富な品揃えで一見の価値ありです。
なにもかもスケールが大きく驚くことばかりで、きっとイギリスでもいや世界中でも一番大きな個人宅に違いないと思っていたらThe Treasure Houses Of Englandというパンフレットを見たらChatsworth以外にもイギリスだけで9ヶ所ありました。大英帝国の底力を見せつけられたような気分で、御城を後にしたのでした。いつのまにか夕方になってしまい早く今夜のB&Bを見つけないといけない。BakewellからA6を北上しよう、いよいよ明日は、湖水地方だから。
【湖水地方へ向かってGO!】
昨日は、夜も遅くなってから「Vacant」の表示のしてあるB&Bに着いたが、運良く安い所に泊まれ、3人で朝食付きで7000円くらい。どこのB&Bも朝食はボリュームがあって美味しい、ここでもお腹いっぱいにしてから湖水地方に向けて出発。コッツウォルド、ピークディストリクトと来ていよいよピーターラビットの待っている湖水地方だ。運転にも大分慣れてきたといえやはり疲れるから時々Tea Shopで休憩しながらです。
目的地までの道すがら、Tea Shopや骨董やさん家具屋さんなどを見ながらの運転です。地元の人は結構スピードを出すので流れに乗ってドライブしていると家内が助手席から「今のは何!」と大きな声で叫ぶたびにユーターン。ガイドブックに載っている場所にたどり着くまでの過程も結構楽しめます。
たまたま入ったTea Shopは田舎道に面してぽつんと建っている感じでした。看板は控えめでセンスよく、建物物全体は煉瓦作りで見過ごしてしまいそうです。店内は広くないが、一つ一つに心配りがされていて寛げます。イギリスと言えば紅茶ですが私はいつもコーヒーを頼みます。ロンドンではアメリカ資本のコーヒーショップが増えたと聞きましたが英国はやはり紅茶がよく似合います。それでもコーヒーのほうがしゃきっとするのでイギリスのどこに行っても「Coffee Please」です。自分はアメリカ人ではないかとも思えてきます。A6からA591に入って少し行くといよいよ目指す湖水地方だ。Windermere湖に着いてまず泊まるところを探す。湖畔に近い所では、部屋を見せてもらったが狭いので断り、次は子供連れだと言うと断られ3軒目にようやく見つかりました。チェックインだけ済ませ、時間があるので近くのStone Circle に車を走らせたのでした。
WindamereからA591を北上してKeswickという町の近くらしいのだが、看板が出ていないので行ったり来たり迷いながらでした。学生時代に読んだ本にもマヤ遺跡、イースター島、エジプトなどと並んで紹介されていたイギリスのストーンヘンジ・ストーンサークルだったのでさぞ観光名所に違いないと思っていたら、小高い丘にNational Trustの看板と柵があるだけで他に何も無いところです。近くへ行けば背の高さくらいの大きな石です。昔は何か重要な意味があったのでしょう。鳥瞰すれば丸く石が並べられていて、「誰がなぜ」と想像たくましく古代の人々に思いをめぐらし推理したいのだが寒くて早々に切り上げました。
湖水地方といわれるだけあって大小の湖が点在するレイク・ディスクリクトは国立公園の一つです。写真だけ見ているとネス湖のようです。
湖水地方はやはりピーターラビットで有名なHill Topを見ないと始まりません。Windermire湖の対岸にその舞台になったニア・ソーリー村にHill Topはあり、フェリーで渡ります。静かに出航したなと思っていたら船腹にロープが見える、なるほどこの船はエンジンではなくロープを引いて動いていたのです。ロープウェーと船が一緒になったようなフェリーで多分湖を汚さない為に考えられたものでしょう。船を降りてからからHill Topまで10分くらいです。
チケットを買って小道を抜けるとポターの家だ。
ピーターラビットを知らなければここに来てはなかっただろう。家にはマグカップに、タオルに風呂桶までピーターラビットの絵がプリントされている。世界中で愛されている物語がここで生まれたのだ。古びたポターの家の2階から見る景色が絵本のこのページです、と本を広げてあったりする。絵本の中に自分がいるようで感動するが、娘はちゃんと解っているのだろうか?証拠として写真を撮っておいて大きくなったら見せよう。- 帰りはフェリーに乗らずにWindermire湖を南下して行く。
今日中にはレンタカーを返さなければならないが、ゆっくりドライブを楽しもう。色々と思い出され話も弾むが明日は日本に向かって帰らないといけない。夕方近くになってManchester近くのB&Bに帰ってくる。全行程1300km、運転は当分したくないと心底思ったが充実した日々だったのも確かだ。
宿の主人とカントリーサイドを車で回って来た事を話したら、「それは、よかった。でもエディンバラの方が数倍楽しいよ、わしの故郷でね。」と自慢する。
イギリスは奥が深そうだ。

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- 2012年04月30日
- デニムソファ入荷しました!
- 2012年01月23日
- 3月上旬にパイン家具が入荷予定です。先行予約の受け付けが始まりました。
- 2012年01月19日
- 1/19~2/4までFM香川にてご案内中です
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